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ウィンリィに似た人を、何回か見た。
見ていて電柱にぶつかったこともあった(わけを知らないアルフォンスにすごく笑われた)。
それはやはり、過去に縛られている ということだった。

お題 4番 縛  映画前後エド視点。

「エドワードさんが女性に興味を持ったのがうれしいんだ」
アルフォンスは、そうノーアに話していたと聞いた。
実際、興味を持ったというよりかくまった、に近かったが、
普段 女性と話すことが少なかったせいだろう…アルフォンスの目には、そう映ったらしい。
オレももう18。アイツも、もう18のハズだ。
気になる異性のヒトリや2人、もうとっくにできてるもんだ。
そう、思い込んでいた。否、思い込むしかなかった。
自分のことでいつまでも殻を抜け出せないままでいてほしくはなかった。
…自分の罪悪感を軽くしたかっただけかもしれないが。

そうじゃなかった。ずっと、オレを待っていた。
少し大人びた表情で、オレの機械鎧をいつも持ち歩いて、
「アタシを誰だと思ってんのよ」 と、あっさりと機械鎧をはめる。
…正直、嬉しかったような、悲しかったような、怒りたくなったような。
ずっと想っていてくれたこと。嬉しかった。
それだけにすぐ別れなきゃいけないこと。悲しかった。
だからずっとオレ以外のヤツに目を向けていなかったこと。怒りたくなった。

アイツは強い。ズタズタにならないことは、まず間違いない。……でも。
アルも着いて来てしまった。アイツの傍にいるのは、誰だ?
もう帰ることはできない。アイツを支えてやれるのは、誰だ?
アイツの穴を、埋めてあげされる存在はどこにいる?
まぁ、もうオレが帰れない状況になってしまった以上、アイツも諦めただろう。
そう、それでいい。もう、会えないんだから。

などと言っておきながら、オレは誰とも付き合わないままでいた。
それはやはり、過去に。アイツに縛られているから、に違いなかった。
忘れられないまま、これからもずっと。想い続けるんだろう。
オレは、アイツを。アイツは、オレを。願わしくはないが。
世界のどこまで行っても。地獄に行ってもきっと、会うことのできない相手を。


4番 縛   終わり

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さーやってきちゃいましたよエドウィン思考ー。ここで出るとは いやはや。自分でも信じられません。
エドとしては、自分のことをさっぱり忘れて、ほかの人と付き合っててほしかった。
自分のせいでウィンリィがいつまでも捕らわれるのが、たまらなく耐えられないから。
まぁ、そんなことは絶対にありえないと断言するに値するのですが。
ウィンリィの穴を埋められるのはエドしかいない。そう思っていいですよね?

2006年10月23日 UP