「…おめーにも待ってるヤツがいるんだろ…」
「待ってるヤツ…カ」
俺を待ってる人、待ってる…一族の皆……民………あとは…?
―…大儀のために捨てるものなどいくらでもありましょう―
…ああ、ランファンか。

待っててくれる人……?

「……ハラ減っタ…」
「てめーそれ以外のこと言えないのかよ…」
五月蝿(うるさ)イ。本当のことを言って悪いカ」
「ったく、シンは食糧難なのか? いつもハラ空かせて行き倒れて…」
「……お前には、待ってるヤツはいるのカ?」
「オレ? オレにはいるさ。アルが待ってる。ばっちゃんも、ウィンリィも…」
「…ウィンリィちゃんのこと、好きなんだナ」
「なっ、ちがっ、そ、そーゆーんじゃなくて! ただの幼馴染ッ!」
今更だが―コイツはとてもわかりやすい性格をしている。
「俺のことを…待ってる人ハ…」
「いるだろ、お前にも。あのじーさんとか、それと…あの仮面ヤローもだろ」
「…ランファンのことをそんな風に言うナ。ランファンはずっト…」

そう、彼女はずっと俺のそばにいた。忠実な、それこそ狗のように…。

あのときは、勉強をサボって屋敷を抜け出したんだっけか。
「若ー! どこですかー!……若ー!」
「ランファン、こっちだ」
屋敷の屋根の上で俺の名前を叫ぶ声、その主に小さな声で語りかける。
…彼女の聴力でなら、コレくらいで十分だろう。まして、六感が鋭いのだから。
「若! 早く屋敷にお戻りください、父上様が…」
「もう少しだけ外にいさせてくれ、頼む」
「ダメです。早く戻ってください」
「…真面目だな、ランファンは」
「若が少し不真面目なだけです。さ、早く戻ってください」
「あぁ。…歩いて帰るよ」
「どうだか。逃げないでくださいね。若はヤオ家の希望なのです、しっかりと知識をつけて…」
「わかったわかった。ちゃんと勉強するから、な?」
「じゃぁさっさと帰りましょう。私は先に行きますから…」
「待った。 …せっかくだし、一緒に屋敷まで行こう」
「……それは命令ですか?」
「いや、お願いだ。断ってくれても…別にいい。逃げない」
「…いいえ。一緒に行きます。主の望みとあらば」
「……やっぱり、真面目すぎるぞ、ランファン…」

笑ってても、泣いてても、怒ってても、恥ずかしがってても。
その表情をあまり知らない。見たことがない。全てを仮面の下に隠して……。
やはり、命令でもしなければ、普段から取っていてくれることは出来ないんだろうか。
なぁ……少しはエドやウィンリィちゃんみたいに―

「…きっと、ランファンは…待ってル。俺のことヲ…」
「…待ってるヤツがいるんなら…歩け、ソイツにたどり着くまで」
「………あぁ。そうすル」


「…その前に、なにか食わせてくれないカ…」

終わり

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な、な ん じ ゃ こ り ャ ! 動揺のあまりシン語訛りになっちゃったヨ!?
『そういえばやってなかったNCP-リンラン』はいいんだけどさ…書き方…ムズ…。
リンランってどっどどどういうヤツっすか?! なんかもうあわわわわ…(気絶
しかもリンランなのに3分の1がエドの台詞とかなんなんだろうねコレは。
もっと修行しますです。エドウィンを極めつくしたあとで(何時だよ


2007年5月22日 UP