「エードー! アールー! 夕飯だってー!」
「おうー」
「今行くよ、ウィンリィ!」
…全く違う返答。あいつらホントに双子かしら?
似てない双子
それから10分後。あたしは先ほどの叫びを繰り返す。
動作確認とかいって、直したばかりのオートメイルを壊されちゃたまんない。
「ちょっとー! 夕飯だって言ってるでしょー!」
「だってよ兄さん、ちょっと…攻撃やめてってば!」
「うるっせぇ! 負けっぱなしは趣味じゃねぇ!」
「いいたかないけど、今まで兄さんボクに勝てたことないじゃないか!」
「それを言うんじゃねぇよぅ!」
…エドもアルも、あたしも15歳。アイツらは二卵性双生児。
双子なんだけど、DNAからなにから同じな一卵性双生児と違って、外見も似てない。
趣味も食い違うし、何かと喧嘩するし…。似てるのは錬金術が好きなことと、
お母さんが大好きだったことと……あとは………あるかな?
おかげで見分けやすいけれど、どうしてかエドが兄でアルが弟になっている。
…それなりに、理由はあるわけだけれど。
「はぁ…コイツが一番聞くかしらね…」
あたしはエドめがけてスパナを放った。
「おぉっ! シチューじゃん、うまそー!」
「だから速く来いって散々言ったでしょ! 聞く耳持たないんだから…」
兄:エドの右手左足はオートメイル。弟:アルは全身鎧。
早く言葉をしゃべったのと、錬金術の習得が早かったのがエドで、そこからエドが兄。
もちろんアルが兄だってかまわなかったわけだけど、アルは文句一つ言わなかった。
言動も思考も行動も、アルのほうがお兄さんぽいのに…。
「アル、『自分が兄になりたかった』って思うことってないの?」
「え? う〜ん…前は結構チラチラ思ってたけど…今はないかな」
「へ〜、なんで?」
「何でって言われても…ボクを助けてくれたのは兄さんだしね」
「他には?」
「他にはって言われてもなぁ…。……あぁ、先に出てきたのが兄さんなんだって」
「え?! は、初耳だけど…」
「だろうな。オレも初耳だ。…アル、それ本当か?」
「うん、本当だよ――ねぇ、ばっちゃん」
「あぁ、本当さね。エドのほうが生まれてくるの早かったのさ」
「「…………マジ?」」
そ、そんな秘話があったんだ…、知らなかった。 それ以上に、エドが驚いてるけど。
それから一週間。またアイツらはココから旅立っていった。
イーストシティの司令部に立ち寄ってから、今度は南部のほうに行くらしい。
いつ帰ってくるのかはわからないし、ちゃんと帰ってくるかもわからない。
でも、アタシはここで待ってるからね、二人とも。
終わり
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えと…まぁ、ジャンル的には幼馴染系ってところに収まりました。
『エルリック兄弟って双子にしたら面白そう』という曖昧な理由から書き始めたんですが……仕上がりは「?」。
やっぱりエドウィンのヤツに力 注ぎ込みすぎて…こっちが手薄に>< リク題じゃなくてよかった。
一般的な双子は一卵性双生児でよく似ますね。二卵性のほうが似ない…ハズ。
2007年1月19日 UP
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