Pain of Alchemist.　― 序章 ― 「い、いやっ！私、死にたくないッ…！」 暗い路地の行き当たりで、壁に張り付いている女性。 「ははは、あなたに非があるわけではありませんが…。 　神に捧げる生贄として…。恨むのなら、お兄さんをお願いします。」 「兄さん？！ 兄さんは関係な………」 バンッ ……銃の声とともに、その声は途中で途絶えた。 「ヴィセンテさん！」 「なんだ、騒々しいな。研究中は入ってこないでくれと…。」 「妹さんが…何者かに殺害されました…！」 「なに……？！」 「現場に、こんなものが…。」 『”摂理の錬金術師”殿 　あなたの最も苦しむ方法で、あなたに復讐をさせていただいた。』 傷の男(スカー)の現れる、１ヶ月前の話。 つづく ＮＥＸＴ→ 2006年9月1日　ＵＰ